目次
どんな食材か
オリーブはモクセイ科の木の果実で、地中海沿岸が原産です。もぎたての生のオリーブはオレウロペインという成分のためにひどく苦く、そのままでは食べられません。そのため必ず塩水や灰汁に漬けたり発酵させたりして苦みを抜く工程を経ます。私たちが食べるオリーブがすべて漬けたものである理由がここにあります。緑のオリーブは熟す前に摘んだもの、黒いオリーブは熟したものか酸化処理をしたものです。漬物なのでナトリウムは高めです。
学名 Olea europaea
オリーブは地中海食の象徴です。ところが象徴と根拠は別の場所にあります。
正直に始めます。 このサイトはオリーブの実を食べさせて指標を測った臨床試験をまだ見つけていません。 地中海食やオリーブオイルの研究は数多くありますが、その介入はおおむね油でした。「地中海の人々はオリーブを食べる」と「オリーブを食べるとこうなる」は別の文です。
ですからこの文書は成分の話です。
缶詰の熟成オリーブ100gに:
- ナトリウム735mg——この数字がこの食品の中心です
- 脂質10.9g(飽和脂肪酸2.28g)——大半が一価不飽和脂肪酸
- カリウム8mg——ほぼありません。漬ける過程で抜けました
- 食物繊維1.6g、糖類0g、熱量116kcal
- ビタミンE 1.65mg、β-カロテン198µg
ナトリウム735mgとカリウム8mg。 この組み合わせがオリーブを定義します。生のオリーブは苦くて食べられず、食べられるようにする工程が塩水です。
主な効果
- 栄養データ
ナトリウム735mg、カリウム8mg——漬け込みがやったことです
缶詰の熟成オリーブ100gあたり:
- 熱量116kcal
- 脂質10.9g——飽和脂肪酸2.28g。残りの大半が一価不飽和脂肪酸
- ナトリウム735mg
- 炭水化物6.04g、食物繊維1.6g、糖類0g
- タンパク質0.84g
- 鉄6.28mg、カルシウム88mg、銅0.251mg
- ビタミンE 1.65mg、ビタミンA 17µg、β-カロテン198µg、ビタミンK 1.4µg
- カリウム8mg
- コレステロール0
1粒(4g)に換算すると:
100g(約25粒) 1粒(4g) 5粒(20g) 熱量 116kcal 5kcal 23kcal ナトリウム 735mg 29mg 147mg 脂質 10.9g 0.4g 2.2g まずナトリウムです。 世界保健機関は1日2,000mg未満を勧めています。オリーブ100gならその37%。ただし実際に100gを一度に食べることはまれです。 5粒なら147mgで、1日の7%ほど。
大事なのはオリーブそのものより、オリーブが置かれる場所です。 ピザ、パスタ、塩気の強いドレッシング、チーズと並ぶおつまみ皿。オリーブが問題なのではなく、オリーブが載る皿全体が塩辛いことが多いのです。
カリウム8mgを見てください。 これが加工の痕跡です。ほとんどの果物と野菜はカリウムがナトリウムよりずっと多い。オリーブは逆転していて、その比はおよそ90対1です。生の実にあったカリウムが塩水へ抜け、代わりにナトリウムが入りました。
脂質10.9gの大半は一価不飽和脂肪酸です。 オリーブオイルの主成分であるオレイン酸が、実の中にある形です。飽和脂肪酸は2.28gと低く、コレステロールは0。
糖類が0gです。 果物なのに甘みがありません。発酵と漬け込みで糖が消費されました。
鉄6.28mgは異例に高い。 植物性食品では珍しい数字です。これは缶詰の熟成オリーブに限った話です。 黒く仕上げたオリーブは色を固定するためにグルコン酸第一鉄という鉄塩を使い、原材料名に表記されます。つまりこの鉄は実で育ったのではなく加工由来で、グリーンオリーブや別の漬け方では数字が違います。
ビタミンE 1.65mgとβ-カロテン198µgは脂質と一緒にあり、吸収に有利な形です。
- 確認されていない
オリーブの根拠はオリーブオイルの根拠です——この二つを混ぜてはいけません
この項目は、このサイトが何を知らないかについてです。
地中海食は栄養学で最もよく研究された食事パターンの一つです。そしてそれらの研究の名前にはほぼ必ずオリーブオイルが入ります。実ではなく油です。
なぜこの区別が重要か。
第一に、介入したのは油でした。 地中海食の試験で参加者に渡されたのはおおむねエキストラバージンオリーブオイルで、用量も1日大さじ何杯という単位で決まっていました。その結果を漬けたオリーブの実にそのまま移す根拠はありません。
第二に、成分構成が違います。
オリーブの実(缶詰) オリーブオイル ナトリウム 735mg/100g 事実上0 脂質 10.9g/100g 100g/100g 食物繊維 1.6g 0 ポリフェノール 漬け込みで相当量が失われる 搾り方により保たれる 同じ木から来ましたが別の食品です。 実は塩が多く、油には塩がない。油は脂質の塊で、実は1割台です。
第三に、漬け込みが成分を変えます。 生のオリーブの苦味はオレウロペインという物質によるもので、食べられるようにするには灰汁や塩水でこれを抜く必要があります。苦味を出す成分がすなわちポリフェノールです。 食べられるようにする工程がその成分を減らします。
このサイトが今言えること。
- オリーブの実を食べさせて指標を測った臨床試験をまだ見つけていません。 あるかもしれませんし、見つけられていないだけかもしれません
- ですからこの文書には「オリーブを食べると○○がよくなる」という文がありません
- オリーブオイルの根拠はこのサイトのオリーブオイルの項目で別に扱います
- 根拠を見つけしだい、この項目を更新します
「地中海の人々は長生きする」という観察と「オリーブがその理由だ」という主張の間には長い距離があります。 その食事には魚、野菜、豆、全粒穀物、ナッツが一緒にあり、歩く生活と食事の時間まで一緒にあります。一つの食品に手柄を帰するのは、その食事を読み違えることです。
- 確認されていない
「ブラックオリーブは熟したもの」が常に正しいわけではありません
この項目はラベルの話です。
黒いオリーブは木で熟したもので、緑のオリーブは未熟なものという説明がよくあります。一部は正しく、一部はそうではありません。
自然に黒く熟すオリーブはあります。 木の上で完全に熟して黒や紫になり、塩や塩水で漬けます。カラマタのように名前のついた品種がここに入ります。
ところが缶詰の均一に真っ黒なオリーブは違います。 これらは未熟なオリーブを灰汁処理し、空気を吹き込んで酸化させて黒くしたもので、色を固定するためにグルコン酸第一鉄を使います。原材料名を見れば表記されています。 上の栄養表の鉄6.28mgが異例に高い理由がここにあります。
ですから区別して見てください。
- 完全に均一な黒、缶詰、種を抜いたリング状 → たいてい酸化で黒くした製品
- 色が粒ごとに少し違い、しわがあり、種がある → 自然に熟した漬けものであることが多い
どちらが優れているという話ではありません。 このサイトは両者を比べた臨床資料を持っていません。ただし上の栄養表がどちらの数字なのかは知って召し上がるべきです。 この表は缶詰の熟成オリーブ基準で、グリーンオリーブや自然熟成の漬けものはナトリウムも鉄も違います。
確認することは一つ——ナトリウム表示です。 同じオリーブでも漬け方によって100gあたりのナトリウムが大きく違います。製品裏の数字を見るほうが品種名より正確です。
塩を減らしたいなら水で一度すすいでください。表面の塩水が洗い流されます。ただし中にしみた塩までは抜けません。
上手な食べ方
- 1粒が約4g、ナトリウム29mgです。5粒で147mg。
- 水ですすげば表面の塩水が減ります。中にしみた塩までは抜けません。
- オリーブそのものより皿全体の塩を見てください。 ピザ・チーズ・漬けものが並ぶと合計が速く上がります。
- 製品裏のナトリウム表示を確認してください。 漬け方で大きく違います。
- 脂質と一緒にあるビタミンE・β-カロテンは吸収に有利な形です。
- 開けた缶は漬け汁ごとガラス容器に移して冷蔵してください。金属缶のまま置かないように。
- 種のあるオリーブを料理に入れるときは、種があることを先に伝えておいてください。
評価の読み方
効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。
- 栄養データ
- 食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
- 強い根拠
- 複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
- 中程度の根拠
- ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
- 初期の研究
- 細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
- 確認されていない
- よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。
注意したいこと
- オリーブの実を食べさせて指標を測った臨床試験を、このサイトはまだ見つけていません。 地中海食やオリーブオイルの根拠を実にそのまま移すことはできません。
- 100gにナトリウム735mgです。高血圧があるかナトリウムを制限中なら量を数えてください。
- カリウムは8mgでほぼありません。 カリウム源として期待しないでください。
- 上の栄養表は缶詰の熟成オリーブ基準です。グリーンオリーブや自然熟成の漬けものは数字が違います。
- 鉄6.28mgは加工由来で、色の固定にグルコン酸第一鉄が使われます。
- 種が残っている製品は歯を傷めないよう注意してください。
- オリーブの実へのアレルギーはまれですが報告があります。
この食材でつくる料理
出典
栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。



