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チョングクチャン

チョングクチャンの効能:臨床試験が三つあります——ところが最近の二件にはプラセボ群がありません

2025年の更年期の試験で症状スコアが三群すべてで下がりました。良い知らせに聞こえますが、三群すべてがチョングクチャンを食べています。 比べるプラセボ群がなければ、その改善が食品のせいか、時間と期待のせいかを分けられません。

Ingredient Health Benefits 編集部

公開 2026年9月29日更新 2026年10月12日10分で読めます

臨床専門家による個別の監修は受けていません。編集方針

チョングクチャン
目次

どんな食材か

チョングクチャンは、ゆでた大豆をわらに付いた枯草菌で2〜3日だけ短く発酵させた韓国の発酵食品です。同じ大豆から作りますがテンジャンとは別物です。テンジャンは麹の塊を作って塩水に漬け数か月から数年を過ごすのに対し、チョングクチャンは塩を使わず数日で仕上がります。そのため豆の形が残り、糸が長く引きます。日本の納豆と同じ菌を使いますが、納豆はそのまま食べ、チョングクチャンは鍋にして煮ます。においが強いことがこの食べ物の持ち味です。

チョングクチャンは煮た大豆を枯草菌で二、三日発酵させたものです。テンジャンと違って発酵が短く塩も少ないので、豆の形が残っています。

臨床試験が三つあります。 韓国の食品で韓国で行われた試験という点で珍しい。ただし読み方が要ります。

2025年《Nutrients》——更年期。 閉経後の女性60人にチョングクチャン錠剤を1日3.3g、8週間与えました。更年期症状スコアであるクッパーマン指数が三群すべてで有意に下がり、有益菌の多い製品の群で最も下がりました。

ここで止まってはいけません。 三群は有益菌が多いチョングクチャン / 少ないチョングクチャン / 市販のチョングクチャンでした。三群すべてチョングクチャンです。 食べない群がありません。

2023年《Foods》——肥満。 同じ構造です。三群とも丸剤を飲み、結果はこうでした。

肥満と炎症関連の指標に、摂取前後の変化は観察されなかった。

2011年《Journal of Medicinal Food》——脂質と血糖。 こちらには対照群(でんぷん)がありました。総コレステロールとLDLが下がりました。ただし抄録が比べている相手は対照群ではなく「初期値」です。

主な効果

  1. 初期の研究

    三群すべてが良くなりました——三群すべてがチョングクチャンを食べたからです

    2025年《Nutrients》——閉経後の女性60人、8週間。

    • 三群:有益菌が多い(HTC)/ 少ない(LTC)/ 市販(CC)のチョングクチャン
    • 1日チョングクチャン錠剤3.3g
    • クッパーマン指数、代謝指標、便の細菌叢分析
    指標結果
    クッパーマン指数(更年期症状)三群すべてで有意に低下、HTCで最大
    BMI、体重有意な変化なし
    脂質有意な変化なし
    空腹時血糖HTC群でのみ有意に低下
    有益菌HTCとCCで増加
    フィルミクテス/バクテロイデテス比HTCとCCで低下、有意でない

    設計を見てください。 三群ともチョングクチャンです。比べたのはチョングクチャン対食べないではなく、チョングクチャンA対B対Cです。

    ですから「三群とも症状が良くなった」が意味する範囲は限られます。 更年期症状スコアは質問票であり、8週間なにかを毎日きちんと摂りながら症状を記録すれば点数が下がることはよくあります。時間が経って自然に良くなる分もあります。それを分けるためにプラセボ群があるのに、この試験にはありません。

    群間の差は残ります。 HTCが最も下がったというのは三つの製品どうしの比較なので有効です。ただしそれは「有益菌の多いチョングクチャンが少ないものより良い」という話であって、「チョングクチャンが食べないより良い」という話ではありません。

    2023年《Foods》も同じ構造です。 三群(19人、20人、20人)とも丸剤を飲み、抄録の結論はこうです。

    チョングクチャン摂取の前後で、肥満と炎症関連の指標に変化は観察されなかった。フィルミクテス/バクテロイデテス比は三群とも低下したが、統計的有意性は示されなかった。

    この試験の実際の成果は別のところにあります。 論文はチョングクチャンに含まれるバイオジェニックアミンが参加者に有害な影響を与えなかったことを確認しました。効能の試験というより安全性の試験に近い。

    2011年《Journal of Medicinal Food》——こちらには対照群があります。

    • 空腹時血糖異常のある45人、三群:対照(でんぷん2g/日)/ チョングクチャン20g/日 / 紅参チョングクチャン20g/日、8週間
    • 総コレステロールがチョングクチャン群で約30mg/dL低下
    • LDLコレステロールが29.66%低下
    • アポリポ蛋白B/A-1比が3.0から2.5へ低下
    • 空腹時血糖が活性二群で低かった

    ところがこれらの数値が何と比べられたのかを見てください。 抄録は繰り返し「初期値と比べて」と書いています。対照群と比べた値ではありません。群の中の前後比較と、群どうしの比較は別の話です。

    抄録の単位表記に誤記があります。 総コレステロールの低下が「30.0 mg/mL」と書かれていますが、その値なら3,000mg/dLで人にはありえません。mg/dLの誤記と見られます。

    正直な結論です。

    • 韓国の食品で韓国の試験が三つあること自体は珍しく、ありがたいことです
    • しかし最近の二件にはプラセボ群がありません。 三群すべてがチョングクチャンを食べました
    • 2023年の試験は肥満・炎症指標に何の変化も見つけませんでした
    • 2011年の改善値は対照群ではなく初期値と比べた値です
    • 等級を「初期の研究」に置きます
    [1][2][3]
  2. 栄養データ

    タンパク質19.4g、カルシウム217mg、鉄8.6mg——ただしこの表は納豆のものです

    まずこの表が何かを明かします。 下の数字はUSDAの納豆の項目です。チョングクチャンは公開の成分データベースで独立した項目を見つけにくい。

    二つは近い。 チョングクチャンも納豆も、煮た大豆をまるごと枯草菌(Bacillus subtilis)で発酵させたものです。テンジャンや味噌のように豆をつぶして塩水に長く漬ける方式とは違います。

    それでも同じではありません。 チョングクチャンは発酵が二、三日と短く、たいてい塩を加えてチゲに煮ます。納豆はそのまま醤油を添えて食べます。下の数字を正確な一致ではなく、大まかな目安と見てください。

    納豆100gあたり:

    • 熱量211kcal、タンパク質19.4g、脂質11.0g、炭水化物12.7g、食物繊維5.4g
    • カルシウム217mg、鉄8.6mg、カリウム729mg、マグネシウム115mg
    • 亜鉛3.03mg、マンガン1.53mg、銅0.667mg、セレン8.8µg
    • ビタミンK 23.1µg、ビタミンC 13.0mg
    • ナトリウム7mg

    大さじ1(15g)に換算すると:

    100g大さじ1(15g)
    熱量211kcal32kcal
    タンパク質19.4g2.9g
    カルシウム217mg33mg
    鉄8.6mg1.3mg

    タンパク質19.4gがこの食品の中心です。 発酵大豆食品の中で高いほうで、豆をまるごと使うからです。

    鉄8.6mgも目を引きます。 植物性食品では珍しい数値です。ただし植物性の鉄(非ヘム鉄)は動物性より吸収されにくい。 ビタミンCがあると吸収が良くなり、この表には13mgあります。

    カルシウム217mgは牛乳(100gに123mg)より高い。

    ナトリウム7mgをそのまま信じないでください。 これは味つけしていない納豆の値です。チョングクチャンチゲはまったく別の料理です——塩、醤油、テンジャンが加わり、キムチや塩辛が入ることもあります。実際に摂るナトリウムは調理法が決めます。

    ビタミンK 23.1µgに但し書きがあります。 この値はフィロキノン(ビタミンK1)だけを測ったものです。枯草菌が発酵中に作るメナキノン(ビタミンK2)はこの数字に入っていません。 枯草菌で発酵させた大豆食品がビタミンK2を含むことは知られていますが、その量をこの表から読むことはできません。

    これが実際に重要になる場合があります——ワルファリンです。 次の項目で続けます。

  3. 確認されていない

    試験が与えたのはチゲではなく錠剤でした、そしてワルファリン

    この項目は実際に召し上がるときの話です。

    まず形です。 上の試験が与えたものをもう一度見てください。

    • 2025年——チョングクチャン錠剤1日3.3g
    • 2023年——チョングクチャン丸
    • 2011年——チョングクチャン20g/日

    1日3.3gは大さじ1の4分の1にも届きません。 チゲ一杯に入る量とは規模が違います。試験の結果をチゲへ移すときは、形も量も違うことを知って移してください。

    そしてチゲには塩が入ります。 チョングクチャン自体のナトリウムは低いのですが、チゲに煮る過程で塩・醤油・テンジャンが加わります。健康のためによく召し上がるなら、数えるべきはチョングクチャンではなく汁です。 このサイトの減塩テンジャンチゲのレシピに同じことを書いてあります。

    次にワルファリンです。

    枯草菌で発酵させた大豆食品はビタミンK2(メナキノン)を含みます。ビタミンKは血液凝固に関わり、ワルファリンはその働きを妨げることで効きます。 ビタミンKの摂取が急に増えると薬の効きが落ちることがあります。

    日本ではワルファリン服用中の患者に納豆を避けるよう案内するのが一般的です。 チョングクチャンも同じ菌で発酵させた食品ですから、ワルファリンを服用中なら召し上がる前に主治医と相談してください。 このサイトはチョングクチャンのビタミンK2量を確認できる資料を持っておらず、量が分からないことは安全という意味ではありません。

    よくつく主張を一つ整理します。

    枯草菌が作る酵素であるナットウキナーゼが血栓を溶かすという話が広く出回っています。このサイトは、チョングクチャンや納豆を食べさせて血栓関連の臨床結果を見た試験を載せていません。 試験管の中でフィブリンを分解する作用が観察されたことと、人が食べて血栓が減ることは別の主張です。確認しだい独立した項目として追加します。

    大豆アレルギーがあるならチョングクチャンも該当します。

    においは発酵の結果です。 アンモニア系の化合物が原因で、傷んだものとは違います。ただし煮るときに長く加熱すると菌は死にます。 菌を生かしたいなら火を止めて最後に入れてください。ただしそうして得られる利点が何かは、上で見たとおりまだはっきりしていません。

上手な食べ方

  • 大さじ1が約15g、32kcalです。
  • 試験が与えたのは錠剤1日3.3gでした。チゲ一杯とは形も量も違います。
  • 数えるべきはチョングクチャンではなく汁の塩です。
  • 菌を生かすなら火を止めて最後に入れてください。長く煮ると死にます。
  • ビタミンCのある野菜と一緒に召し上がると植物性の鉄の吸収に有利です。
  • ワルファリンを服用中なら召し上がる前に主治医と相談してください。
  • 大豆アレルギーがあれば召し上がれません。
  • においは発酵の結果で傷んだものとは違います。ただし色が変わったり糸が乾いていたら捨ててください。

評価の読み方

効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。

栄養データ
食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
強い根拠
複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
中程度の根拠
ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
初期の研究
細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
確認されていない
よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。

確認されていない主張

注意したいこと

  • 2025年と2023年の試験にはプラセボ群がありません。 三群すべてがチョングクチャンを食べました。「三群とも良くなった」を効果として読まないでください。
  • 2023年の試験は肥満・炎症指標に何の変化も見つけませんでした。
  • 2011年の改善値は対照群ではなく初期値と比べた値です。
  • 上の栄養表はUSDAの納豆の項目です。チョングクチャンに近いが同じではありません。
  • ナトリウム7mgは味つけしていない値です。チゲはまったく違います。
  • ビタミンK 23.1µgはK1だけを測った値で、枯草菌が作るK2は含まれていません。
  • ワルファリン服用中なら相談のうえ召し上がってください。 ビタミンKが薬の効きを落としえます。
  • ナットウキナーゼと血栓に関する主張は、このサイトがまだ確認していません。
  • 大豆アレルギーがある場合は禁忌です。

栄養成分

下の数字はUSDAの納豆の項目です。チョングクチャンと納豆はどちらも煮た大豆をまるごと枯草菌で発酵させたものですが、チョングクチャンは発酵期間が短く、たいてい塩を加えてチゲにして食べます。正確な一致ではなく大まかな目安と見てください。ナトリウムは製品と調理法でまったく変わります。大さじ1が約15gです。

エネルギー
211 kcal11%
鉄
8.6 mg48%
カリウム
729 mg16%
食物繊維
5.4 g19%
脂質
11.0 g14%
炭水化物
12.7 g5%
亜鉛
3.03 mg28%
マンガン
1.53 mg67%
ビタミンK
23.1 µg19%
ビタミンC
13.0 mg14%

%は米国FDAの1日基準値(成人・4歳以上)に対する割合です。各国の食事摂取基準は性別・年齢で異なります。

ほかの食材と一緒に計算してみる →

主な栄養素

この食材でつくる料理

出典

栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。

  1. 1The Efficacy of Cheonggukjang in Alleviating Menopausal Syndrome and Its Effects on the Gut Microbiome: A Randomized, Double-Blind Trial臨床試験Han AL, et al. Nutrients 2025PMID 39940363
  2. 2Evaluation of Body Changes and the Anti-Obesity Effect after Consumption of Korean Fermented Food, Cheonggukjang: Randomized, Double-Blind Clinical Trial臨床試験Han AL, et al. Foods 2023PMID 37297435
  3. 3Supplementation of cheonggukjang and red ginseng cheonggukjang can improve plasma lipid profile and fasting blood glucose concentration in subjects with impaired fasting glucose臨床試験Shin SK, et al. Journal of Medicinal Food 2011PMID 21128827
  4. 4USDA FoodData Central食品成分データベース
  5. 5PubMed学術文献
  6. 6MFDS Food Composition Database · 식품안전나라食品成分データベース

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