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マスの効果:さけの代わりになるか

ビタミンDは15.9µgでさけ(11µg)より多いものです。ただしオメガ3はさけの3分の1に届きません。

Ingredient Health Benefits 編集部

公開 2026年9月14日更新 2026年10月12日3分で読めます

臨床専門家による個別の監修は受けていません。編集方針

マス
目次

どんな食材か

ますはさけと同じ科の魚です。北アメリカ西部原産のにじますが世界で最も広く養殖されており、韓国でも冷たい渓流の水を引いて育てます。さけと違って一生を淡水で過ごす個体が多く、海に下る群れは体が銀色になります。身の色は餌によって白っぽいものから桃色まで分かれ、養殖ではさけと同じく飼料の色素が影響します。さけより脂が少なく淡白な味わいです。

学名 Oncorhynchus mykiss

マスとさけは同じサケ科です。身の色も似ていて調理法も重なります。だから「さけの代わりにマス」という話がよく出ます。

成分表で見ると 半分は当たり、半分は外れ です。

ビタミンDはマスのほうが多く、100gに 15.9µg でさけ(11µg)を上回ります。ところがオメガ3は 0.73g で、さけ(2.6g)の3分の1に届きません。

何を得るために食べるかで答えが変わります。

主な効果

  1. 栄養データ

    ビタミンD 15.9µg — さけより多い

    100gに 15.9µg で、成人1日基準(15µg)を一度で超えます。さけ(11µg)より多く、さば(16µg)とほぼ同じです。

    ビタミンDを含む食品は数えるほどです。脂の多い魚と卵くらいで、北緯33〜38度の韓国では晩秋から早春にかけて日光から作られる量もほとんどありません。このリストにひとつ増えること自体に意味があります。

    ビタミンEも2.34mgと、魚としては高いほうです。

  2. 中程度の根拠

    オメガ3は0.73g — さけの3分の1に届かない

    EPAとDHAを合わせて 100gに0.73g。さけ(2.6g)やさば(2.2g)とは差が大きく、ツナ缶(0.22g)よりは3倍以上多い値です。

    期待そのものを調整する必要もあります。ランダム化試験86件(162,796人)を検討したコクランレビューで、オメガ3の摂取を増やすと中性脂肪が約15%下がりましたが、総死亡率と心血管イベントには事実上の差がありませんでした。 著者らは根拠の大半がサプリメント試験から来ており、「魚を食べること」の効果についての根拠はほとんどないと記しています。

    淡水で育つマスは脂肪酸の組成が海の魚と異なります。 飼料によって変わるので、同じマスでもばらつきがあります。

    [1]
  3. 栄養データ

    141kcalにたんぱく質19.9g

    さけ(約208kcal)より軽く、たんぱく質は同程度です。脂質が6.2gとさけの半分強だからで、オメガ3が少ない理由もここにあります。

    ビタミンB12が4.3µg、セレン23.6µg、カリウム377mgです。

    淡水魚なので水銀の蓄積は海の大型魚より少なくなります。 養殖のマスは寿命が短く飼料で育つため、なおさらです。

上手な食べ方

  • 強火で長く焼かないでください。 オメガ3は熱と酸素に弱いものです。中火で焼くかオーブン180℃、低温のポーチングのほうが向いています。
  • 脂は皮の側に寄っています。 パリッと焼いて一緒に食べると損失が少なくなります。
  • レモンやハーブと調理すると 脂の酸化を遅らせる助けになります。
  • 淡水魚なので必ず加熱してください。 刺身にする場合は寄生虫のリスクがあり、冷凍処理の履歴を確認する必要があります。
  • さけより値段が安いことが多く、ビタミンDが目的なら代替として理にかないます。

評価の読み方

効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。

栄養データ
食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
強い根拠
複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
中程度の根拠
ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
初期の研究
細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
確認されていない
よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。

確認されていない主張

注意したいこと

  • 淡水魚の生食は避けてください。 肝吸虫などの寄生虫リスクがあります。刺身にするなら規定に沿った冷凍処理が必要です。
  • 養殖環境によって成分が変わります。 飼料の脂肪酸組成がそのまま身に反映されます。
  • 魚アレルギーがあれば避けてください。
  • 痛風がある場合、魚のプリン体は植物性より尿酸を上げやすいものです。
  • 抗凝固薬を服用中なら、高用量のオメガ3サプリメントとの併用は相談が必要です。魚を食べること自体は通常問題になりません。

栄養成分

養殖ニジマスの生身100gあたりです。

エネルギー
141 kcal7%
脂質
6.2 g8%
ビタミンD
15.9 µg80%
ビタミンB12
4.3 µg179%
ビタミンE
2.34 mg16%
セレン
23.6 µg43%
カリウム
377 mg8%

%は米国FDAの1日基準値(成人・4歳以上)に対する割合です。各国の食事摂取基準は性別・年齢で異なります。

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主な栄養素

この食材でつくる料理

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出典

栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。

  1. 1Omega-3 fatty acids for the primary and secondary prevention of cardiovascular diseaseメタ分析Abdelhamid AS, et al. Cochrane Database Syst Rev 2020PMID 32114706
  2. 2USDA FoodData Central食品成分データベース
  3. 3NIH Office of Dietary Supplements保健機関
  4. 4Cochrane Library系統的レビュー
  5. 5PubMed学術文献

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100gにビタミンD 23.3µg — 食品のなかで最上位です。ただしビタミンAが1,043µgあり、これは上限が適用される形です。

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100gにビタミンB12 13.7µg — 1日基準の5倍を超えます。オメガ3も1.57gで、さけに次ぐ部類です。

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