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チコリの根のコーヒー

カフェインなしでコーヒーの苦みを出す飲み物です。ただしこれで摂るイヌリンは、試験が使った1日12gにはるかに及びません。

2 人分10 分

チコリの根のコーヒー

材料

作り方

  1. 水400mlを沸かして1分ほど冷まします。 92度前後がよい。

  2. 粉砕した焙煎チコリの根20gをドリップフィルターかフレンチプレスに入れます。

  3. シナモンスティック1本と塩をごく少々一緒に入れます。塩が苦みを抑えます。

  4. 湯を注ぎ、4分蒸らします。 コーヒーより少し長めに取ります。

  5. フレンチプレスならゆっくり押し下げ、ドリップならそのまま落とします。

  6. 二つのカップに分け、温めたオーツミルクを50mlずつ注いで混ぜます。

調理のコツ

まずこの飲み物が何で、何でないかを書きます。

これはカフェインのない飲み物です。 焙煎したチコリの根はコーヒー豆とまったく別の植物ですが、焙煎すると似た苦みと褐色が出ます。ニューオーリンズのコーヒー文化で長く使われてきました。

  • 午後や夜に飲めます
  • 妊娠中にカフェインを減らしたい方には代替になります
  • コーヒーをやめる過程で習慣だけ残したいときに使えます

ところがこの飲み物を「腸の健康ドリンク」として紹介しません。理由を書きます。

チコリの根のイヌリンには実際の根拠があります。

2017年《International Journal of Food Sciences and Nutrition》。 便秘のある健康な志願者44人を対象にした無作為、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー試験です。1日12gのチコリイヌリン(4g×3回)を4週間摂らせたところ、排便回数が中央値で週3.0回から4.0回に増えました(p=0.038)。

ただし合わせて書くべきことが三つあります。

第一に、効果の大きさは週1回です。 満足度は統計的に有意ではありませんでした(p=0.059)。

第二に、著者の一部がBENEO-Institute所属です。 試験に使われたOrafti®イヌリンを作る会社の研究機関です。結果が誤りという意味ではありませんが、書いておきます。

第三に、そしてこのレシピでもっとも重要な点——用量がまったく違います。

試験が使ったのは抽出して濃縮したイヌリン粉末1日12gです。この飲み物1杯で入ってくるイヌリンはそれよりはるかに少ない。

理由が二つあります。

  • 根20gを二杯に分けるので1杯に10gです
  • それすら湯で抽出された分だけがカップに移ります。 根そのものを食べるのではなく抽出液を飲みます

ですからこの飲み物を排便のために飲む理由はありません。 イヌリンを1日12g摂るつもりなら、用量がgで表示されたイヌリン粉末製品を使うほうが正確です。この飲み物はカフェインのない苦い飲み物として飲むのが筋です。

成分表を信じるときの注意も書いておきます。

米国農務省の生のチコリの根100gの成分表には食物繊維1.5gと書かれています。この数字はイヌリンを含みません。 従来の食物繊維分析法は試料を酵素で処理したあとアルコールで沈殿させて濾し取りますが、イヌリンはアルコールに溶けて濾し取られません。 そのため「炭水化物」のほうに混ざり込みます。

1杯の数字です。

1杯
チコリ抽出液200ml熱量は事実上無視できる水準
オーツミルク50ml約20kcal
合計約20kcal、カフェイン0mg

92度に冷ます理由。 沸騰した湯をそのまま注ぐと渋みが出すぎます。1分冷ませば十分です。

4分蒸らす理由。 チコリの根はコーヒーより抽出が遅い。2分では色だけ出て味が薄い。6分を超えると渋くなります。

塩をごく少々入れる理由。 塩が苦みの知覚を抑えます。砂糖を減らしても飲めるようになります。ひとつまみを超えると塩味が出ます。

オーツミルクを使う理由。 チコリ抽出液はボディが薄く水のように感じられます。オーツミルクのでんぷんが口の中の厚みを作ります。牛乳や豆乳に替えても構いません。

イヌリンについての注意です。こちらのほうが重要です。

イヌリンは腸で速く発酵されます。 だからガス、腹部膨満、腹痛がよくあります。この飲み物1杯の量は少ないのですが、1日に何杯も飲めば量が積み上がります。

イヌリンはFODMAPです——オリゴ糖の「O」にあたります。過敏性腸症候群があるなら、この飲み物が症状を悪化させることがあります。 低FODMAP食中なら制限対象です。

チコリはキク科です。 ブタクサ・ヨモギ・キクにアレルギーのある方に交差反応が報告されています。アーティチョーク、レタス、ひまわりの種も同じ科です。

シナモンは香りのためです。 コーヒーの酸味がない場所をシナモンの香りが埋めます。粉よりスティックのほうがすっきりします。

このレシピで使う食材

チコリの根

野菜

中程度の根拠

チコリの根

44人を対象にした二重盲検クロスオーバー試験で、1日12gのチコリイヌリンが排便回数を週3回から4回に増やしました。ただし研究者の一部がそのイヌリン製品のメーカー所属であり、変化の大きさは週1回です。

オーツ麦

穀物・豆

強い根拠

オーツ麦

オーツ麦のβ-グルカンは1日3gでLDLコレステロールを下げます。規制当局が健康表示を承認した根拠のある成分です。

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