目次
どんな食材か
ごぼうはキク科の二年草の根です。ユーラシアが原産で、野菜として食べるのは主に韓国と日本です。西洋ではたいてい雑草とみなされます。根は細長く1m 近くまで伸びます。しゃきしゃきしながらも繊維があり、土を思わせる独特の香りがあります。香りは皮のすぐ下に集まっているので、包丁の背でこそげる程度にします。切るとすぐ褐変するため酢水にさらし、煮物や炒め物、のり巻きの具にします。
学名 Arctium lappa
ごぼうは切るとすぐ色が変わります。ポリフェノールが多い証拠です。ただ、それ以上に注目したいのが イヌリン です。
イヌリンは果糖が鎖状につながった多糖で、ヒトの消化酵素では分解できません。そのまま大腸まで届き、ビフィズス菌などの有用菌のえさになります。代表的なプレバイオティクスです。
主な効果
- 強い根拠
イヌリンが有用菌を増やす
イヌリンは代表的なプレバイオティクスで、摂取後にビフィズス菌の割合が増えるという研究が繰り返されています。発酵の過程で酪酸などの短鎖脂肪酸が生まれ、大腸粘膜のエネルギー源になります。[1]
- 栄養データ
食物繊維が排便と満腹感を助ける
100gに3.3gと野菜の中では多めで、しっかりした食感のためよく噛むことになります。72kcalと根菜のわりに負担が少ない食材です。
- 栄養データ
ポリフェノールが抗酸化に寄与する
変色の原因でもあるクロロゲン酸などのポリフェノールが豊富です。皮の近くに多いため、きれいにむくほど損をします。
- 栄養データ
カリウムがナトリウムの排出を助ける
100gに308mg。しょうゆで煮るきんぴらは塩分が上がるので、カリウムの利点を生かすなら味つけは薄めがよいでしょう。
上手な食べ方
- 皮は包丁の背でこそげる程度に。 ポリフェノールは皮の近くに集まっています。
- 酢水にさらすと変色は減りますが ポリフェノールも一緒に抜けます。変色は品質の問題ではないので、さらすのは短時間に。
- ごぼう茶で飲む場合 は水に溶け出した成分だけをとることになります。食物繊維がほしいなら食べるほうが有利です。
- 煮物より炒め物や揚げ物 のほうが塩分の面では有利です。
- 初めてなら少量から。イヌリンは人によってかなりガスを生みます。
評価の読み方
効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。
- 栄養データ
- 食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
- 強い根拠
- 複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
- 中程度の根拠
- ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
- 初期の研究
- 細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
- 確認されていない
- よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。
注意したいこと
- イヌリンは 高FODMAP成分 です。過敏性腸症候群があると張りやガスが強く出ることがあります。
- キク科アレルギー(ブタクサ、ヨモギなど)があると、ごぼうにも反応することがあります。
- 腎疾患でカリウム制限 中の方は摂取量をご確認ください。
- 野生のごぼうの根を自分で採取するのは勧められません。有毒植物と混同される恐れがあります。
- 市販のごぼう茶には焙煎が強すぎるものもあるので、極端に濃い色のものは避けましょう。
お悩み別の根拠
出典
栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。



