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アシュワガンダ

アシュワガンダの効能:睡眠に効果があります——そして肝障害の症例が積み上がっています

400人をまとめた2021年のメタ分析で睡眠が改善しました。効果の大きさは標準化平均差−0.59で、小さいが有意でした。同じ論文が結論にこう書いています——重篤な有害事象に関する資料が限られている。

Ingredient Health Benefits 編集部

公開 2026年10月2日更新 2026年10月12日9分で読めます

臨床専門家による個別の監修は受けていません。編集方針

アシュワガンダ
目次

どんな食材か

アシュワガンダはナス科の低木の根です。インドや中東の乾燥した地域に育ち、インドの伝統医学アーユルヴェーダで古くから使われてきた生薬です。食材というより薬草に近く、料理に使うよりも、根を乾かして粉にしたり抽出したりして、カプセルや粉末のサプリメントとして流通しています。このサイトの他の食材と違い、買い物ついでに手に取るものではない点を踏まえてお読みください。

学名 Withania somnifera

アシュワガンダはインドの伝統医学で使われてきたWithania somniferaの根です。ここ数年、睡眠とストレスの補助食品として大きく売れています。

この項目は二つを合わせて読む必要があります——効果の根拠と、肝障害の症例報告です。

まず効果です。

2021年《PLoS One》のメタ分析。 18歳以上の成人にアシュワガンダ抽出物とプラセボを比べた無作為対照試験5件、400人をまとめました。

  • 全体の睡眠に小さいが有意な効果がありました——標準化平均差−0.59(95%信頼区間 −0.75〜−0.42)、I² = 62%
  • 効果がより明確だった条件は不眠症と診断された成人、1日600mg以上、8週間以上でした
  • 起床時の覚醒度と不安も改善しました
  • 生活の質には有意な効果がありませんでした

そしてこの論文の結論がこう続きます——重篤な有害事象に関する資料が限られており、より多くの安全性データが必要である。

その留保がなぜ重要かは下に書きます。

主な効果

  1. 中程度の根拠

    睡眠と不安——二つのメタ分析が同じ方向です

    2021年《PLoS One》。

    • CENTRAL、MEDLINE、SCOPUSと世界保健機関の臨床試験ポータル、インドの臨床試験登録などを検索
    • アシュワガンダ抽出物対プラセボの無作為対照試験のみ
    • 5件、400人
    • 主要評価項目は睡眠の量と質
    指標結果
    全体の睡眠SMD −0.59(95%CI −0.75〜−0.42)、I² = 62%
    起床時の覚醒度改善
    不安改善
    生活の質有意な効果なし

    効果がより明確だった条件は不眠症の診断群、1日600mg以上、8週間以上でした。

    2024年《Human Psychopharmacology》のメタ分析も同じ方向です。

    • 不安または不眠のある患者を対象にした無作為対照試験5件、254人
    • ハミルトン不安尺度が5.96点下がりました(95%CI −10.34〜−1.59、p=0.008)
    • 入眠潜時、総睡眠時間、睡眠の質指数、睡眠効率が改善しました
    • 入眠後覚醒時間と総臥床時間は改善しませんでした

    この結果を正確な重みで読む必要があります。

    第一に、標本が小さい。 400人と254人です。メタ分析とはいえ、その中の試験それぞれは数十人規模です。

    第二に、異質性が大きい。 2021年のメタ分析のI²が62%、2024年は98%です。 I²は試験の間で結果がどれだけ散らばっているかを示す値で、98%はほぼ極端な水準です。 それだけ平均値ひとつで要約しにくいという意味です。

    第三に、信頼区間が広い。 2024年の−5.96は信頼区間が−10.34から−1.59です。真の値が10点近く下がるのかもしれないし、1.6点しか下がらないのかもしれません。

    第四に、使ったのは根ではなく標準化抽出物です。 1日300〜600mgで、製品ごとにウィタノライドという指標成分の含量が違います。

    第五に、期間が短い。 大半が8〜12週です。睡眠薬のように長く使うことを前提にした資料がありません。

    正直な結論です。

    • 短期間に睡眠と不安の指標を改善するという根拠が、二つのメタ分析で同じ方向に出ました
    • 効果の大きさは小さく、異質性が大きく、標本が小さい
    • 生活の質は動きませんでした
    • 等級を「中程度」に置きます
    • そして下の安全性の項目と必ず合わせて読んでください
    [1][2]
  2. 確認されていない

    肝障害——米国とアイスランド、インドで症例が報告されています

    2021年の睡眠メタ分析は「重篤な副作用は報告されなかった」と書きました。そしてすぐ続けて「重篤な有害事象の資料が限られている」と書きました。

    短い試験はまれな副作用を捉えません。それは別のところで現れます。

    2020年《Liver International》——アイスランドと米国薬物性肝障害ネットワーク(DILIN)の症例集。

    • アシュワガンダ入りの補助食品による肝障害5例
    • アイスランド3例(2017〜2018)、米国DILIN 2例(2016)
    • ほかの原因を除外し、DILINの構造化専門家意見による因果性評価を適用
    患者5人(男性3人)、平均43歳(21〜62歳)
    症状全員が黄疸、吐き気・倦怠・かゆみ・腹部不快
    潜伏期2〜12週
    障害の型胆汁うっ滞型または混合型(R比1.4〜3.3)
    経過かゆみと高ビリルビン血症が5〜20週続いた
    回復4人は1〜5か月で肝機能値が正常化、1人は追跡不能
    肝不全なし

    化学分析で補助食品にアシュワガンダが入っていることが確認され、ほかの毒性物質は見つかりませんでした。 肝毒性のある処方薬を飲んでいた患者はいませんでした。

    2023年《Hepatology Communications》にもインドからの症例集と文献レビューが載っています。同じ現象が異なる国で独立に報告されています。

    症例報告の読み方を書きます。

    症例集は頻度を教えてくれません。 5例が報告されたということは、アシュワガンダを摂る人のうち何人に起きるのかを教えてくれません。報告されていない例がもっとあるかもしれないし、全体としてはまれかもしれません。

    ただし症例集が教えてくれることがあります——それが起こりうるということ、そしてどんな形で起こるかです。

    • 潜伏期が2〜12週です。 飲みはじめてすぐではなく、数週間後に現れます
    • 黄疸が共通しています。 目や皮膚が黄色くなること
    • かゆみが長く続きます——5〜20週
    • 大半は回復しましたが、数か月かかりました

    ですからこうしてください。

    • 服用中に目や皮膚が黄色くなったらただちに中止して受診してください
    • 理由のないかゆみ、ひどい倦怠感、吐き気、尿の色が濃くなるのも同じ信号です
    • 肝疾患があるか肝機能値が高い方は飲まないでください
    • お酒をよく飲む方、肝毒性のある薬を飲む方は避けてください
    • 主治医に伝えてください。 肝機能値が上がったとき原因を見つけられます

    そしてこの補助食品を避けるべき場合がほかにもあります。

    • 妊娠中は飲まないでください。 伝統的に流産と結びつけられた記録があり、安全性の資料がありません
    • 甲状腺の病気があるなら主治医に相談してください。 アシュワガンダが甲状腺ホルモン値に影響するという報告があり、甲状腺の薬を飲んでいる方はとくにそうです
    • 自己免疫疾患があるなら相談してください。 免疫に作用するという主張があり、免疫抑制剤を飲んでいる場合は方向が逆かもしれません
    • 手術の予定があれば中止時期を医療者と決めてください。 鎮静作用が麻酔と重なりえます
    • 鎮静薬・睡眠薬・抗不安薬と一緒に飲まないでください。 作用が足されます
    • ナス科の植物です。 トマト・じゃがいも・なすに反応したことがあるなら注意してください
    [3][4]
  3. 栄養データ

    成分表を載せなかった理由と、製品を選ぶとき

    このサイトの材料の大半には成分表があります。アシュワガンダにはありません。

    理由は紅麹の項目と同じです——成分表がこの材料を説明できないからです。

    試験が使ったのは1日300〜600mgの標準化抽出物です。 100gの成分表は実際の摂取量の200倍を超える量についての数字になります。そんな表は何も教えてくれません。

    そしてアシュワガンダで大事なのは栄養素ではなくウィタノライドです。 このサイトの栄養素体系にその項目がなく、入れたとしても製品ごとに含量が違います。

    製品を選ぶとき確認すること。

    第一に、ウィタノライド含量が表示されているか見てください。 試験は標準化された抽出物を使いました。表示がなければ、試験と同じものを摂っているか分かりません。

    第二に、根か葉かを確認してください。 伝統的に使われてきたのは根で、試験も大半が根の抽出物です。葉は成分構成が違い、資料が少ない。

    第三に、1日の用量を見てください。 2021年のメタ分析で効果が明確だった条件が1日600mg以上でした。ただし用量を上げることが安全性の面でもよいという意味ではありません。

    第四に、重金属検査の結果を見てください。 インドの伝統生薬製品から鉛・水銀・ヒ素が検出された報告があります。アシュワガンダに限った問題ではありませんが、この分類の製品で確認する価値があります。

    期待値を正確に置いてください。

    • 睡眠薬ではありません。 効果の大きさはSMD −0.59と小さい
    • 生活の質は動きませんでした
    • 8〜12週の試験です。 何年も飲むことについての資料がありません
    • 不眠が続くなら原因を探すのが先です。 睡眠時無呼吸、甲状腺疾患、うつ、カフェイン、交代勤務——補助食品で覆う話ではありません

    このサイトはアシュワガンダを禁じも、すすめもしません。 効果の根拠があり、同時に肝障害の症例があります。その両方を知って決めていただくのがこの項目の目的です。

上手な食べ方

  • 試験が使ったのは1日300〜600mgの標準化抽出物です。効果が明確だった条件は600mg以上、8週間以上でした。
  • ウィタノライド含量が表示された製品を選んでください。
  • 根の抽出物か確認してください。 伝統的な用法と試験の大半が根です。
  • 重金属検査の結果を確認してください。
  • 目や皮膚が黄色くなったらただちに中止して受診してください。
  • 主治医に服用していることを伝えてください。
  • 鎮静薬・睡眠薬・抗不安薬と一緒に飲まないでください。
  • 不眠が続くなら補助食品より原因を探すのが先です。

評価の読み方

効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。

栄養データ
食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
強い根拠
複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
中程度の根拠
ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
初期の研究
細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
確認されていない
よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。

確認されていない主張

注意したいこと

  • 肝障害の症例が米国DILIN、アイスランド、インドで報告されています。潜伏期2〜12週、全員が黄疸、かゆみが5〜20週続きました。
  • 目や皮膚が黄色くなる、理由のないかゆみ・ひどい倦怠感・濃い尿が出たらただちに中止して受診してください。
  • 肝疾患があるか肝機能値が高ければ飲まないでください。 お酒をよく飲む方も避けてください。
  • 妊娠中は飲まないでください。 伝統的に流産と結びつけられた記録があります。
  • 甲状腺の病気があるか甲状腺の薬を飲んでいるなら主治医に相談してください。
  • 自己免疫疾患があるか免疫抑制剤を飲んでいるなら相談してください。
  • 鎮静薬・睡眠薬・抗不安薬と作用が足されます。
  • 手術の予定があれば中止時期を医療者と決めてください。
  • ナス科の植物です。 トマト・じゃがいも・なすに反応したことがあるなら注意してください。
  • 睡眠メタ分析の異質性がI² 62%、不安のメタ分析は98%と非常に大きい。 標本も400人と254人で小さい。

栄養成分

この材料には成分表を載せません。試験が使ったのは根の粉ではなく標準化された抽出物で、1日の用量が300〜600mgです。100gの成分表を書けば、実際に摂る量の200倍を超える数字になります。

お悩み別の根拠

出典

栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。

  1. 1Effect of Ashwagandha (Withania somnifera) extract on sleep: A systematic review and meta-analysisメタ分析Cheah KL, et al. PLoS One 2021PMID 34559859
  2. 2Safety and efficacy of Withania somnifera for anxiety and insomnia: Systematic review and meta-analysisメタ分析Fatima K, et al. Human Psychopharmacology 2024PMID 39083548
  3. 3Ashwagandha-induced liver injury: A case series from Iceland and the US Drug-Induced Liver Injury Network学術文献Bjornsson HK, et al. Liver International 2020PMID 31991029
  4. 4Ashwagandha-induced liver injury - A case series from India and literature review学術文献Philips CA, et al. Hepatology Communications 2023PMID 37756041
  5. 5PubMed学術文献
  6. 6World Health Organization · Healthy diet保健機関

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