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どんな食材か
トマトはナス科植物の果実で、じゃがいも・なす・とうがらしと同じ科です。南アメリカのアンデスが原産で、メキシコで作物になりました。植物学的には種を含む果実なので果物ですが、甘みが低くうまみが強いため、料理では野菜として扱われます。グルタミン酸が多く、汁物やソースの土台になる理由がそこにあります。赤い色はリコペンという色素によるもので、脂溶性なので油とともに加熱すると吸収が上がります。冷蔵すると香りが鈍ります。
学名 Solanum lycopersicum
多くの野菜は加熱で栄養が減りますが、トマトは逆です。リコピン は細胞壁の中に固く閉じ込められていて、生のままでは吸収される量が少ないのです。
加熱はその細胞壁を壊し、リコピンを吸収されやすい形に変えます。トマトソースやトマトペーストが生トマトよりリコピン吸収で有利な理由です。
主な効果
- 栄養データ
リコピンの強い抗酸化作用
赤色をつくるこのカロテノイドは、活性酸素の消去能力がβカロテンより高いと測定されています。血中リコピン濃度が高い人で心血管疾患リスクが低かったという観察研究が繰り返し報告されています。
- 栄養データ
カリウムがナトリウムの排出を助ける
100gに237mg。18kcalと非常に低いので量を増やしても負担がなく、塩分の多い食事でのカリウム補給に向きます。
上手な食べ方
- 油で炒める。 リコピンは脂溶性で熱にも強い成分です。オリーブオイルで炒めると吸収率が大きく上がります。
- 加工品も良い選択です。 トマトペーストや缶詰トマトは生より濃度が高くなります。
- 皮ごと使う。 リコピンは皮の近くに集まっています。
- 冷蔵は味を落とします。 低温で香り成分が損なわれるので常温に置き、加熱して食べましょう。
- 完熟なほどリコピンが多く、赤いほど有利です。
評価の読み方
効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。
- 栄養データ
- 食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
- 強い根拠
- 複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
- 中程度の根拠
- ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
- 初期の研究
- 細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
- 確認されていない
- よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。
注意したいこと
- 逆流性食道炎 があると酸が症状を悪化させることがあります。
- トマトは ナス科 なので、まれに関連するアレルギー反応が出ます。
- 何か月も大量にとり続けると皮膚がオレンジがかるリコペネミアが起こりえます。無害で元に戻ります。
- 市販のトマトジュースやソースは 塩分が高い製品 が多いので表示を確認してください。
この食材でつくる料理
出典
栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。
- 1Lycopene and Risk of Prostate Cancer: A Systematic Review and Meta-Analysisメタ分析Chen P, et al. Medicine (Baltimore) 2015PMID 26287411
- 2Is there a benefit from lycopene supplementation in men with prostate cancer? A systematic review系統的レビューHaseen F, et al. Prostate Cancer Prostatic Dis 2009PMID 19901932
- 3Tomato Phytonutrients Balance UV Response: Results from a Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled Study臨床試験Groten K, et al. Skin Pharmacol Physiol 2019PMID 30836363
- 4USDA FoodData Central食品成分データベース
- 5NIH Office of Dietary Supplements保健機関
- 6PubMed学術文献



