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どんな食材か
ビーツはヒユ科植物の根で、スイスチャードと同じ種です。地中海沿岸が原産です。中まで濃い紫色なのが最大の特徴で、その色はベタレインという色素によるものです。土のような独特の香りと、はっきりした甘みがあります。生のまま絞ってジュースにしたり、焼いて甘みを引き出したり、酢漬けにしたりします。色が非常に強く手やまな板に移り、食べたあと尿が赤みを帯びることがありますが、問題はありません。
学名 Beta vulgaris
ビーツは野菜の中でも 硝酸塩 の含有量が最上位クラスです。硝酸塩そのものは不活性ですが、舌の細菌が亜硝酸塩に変え、胃で 一酸化窒素 になります。
一酸化窒素は血管の平滑筋をゆるめて血管を広げる信号物質です。ビーツジュースが血圧やパフォーマンスの研究に繰り返し現れるのは、この仕組みによります。
主な効果
- 中程度の根拠
持久運動での酸素効率を高める
同じ強度の運動で酸素消費量が減ったという研究が多数あります。効果は未訓練者や中程度の人ではっきりし、エリート選手では小さくなります。ただし酸素消費量が減ったことと記録が伸びたことは別の話です。持久パフォーマンスを見たメタ分析では利益はごくわずかで、よく訓練された選手では見られませんでした。[2]
- 栄養データ
ベタインが肝臓とホモシステイン代謝に関わる
ビーツはベタインの良い供給源です。ベタインはホモシステインをメチオニンへ戻す反応に使われ、肝臓の脂肪蓄積との関連でも研究されてきました。
- 栄養データ
葉酸が豊富
100gに109µgと野菜の中では上位です。細胞分裂が活発な時期には特に意味があります。
上手な食べ方
- ジュースか生が最も効果的です。 硝酸塩は水溶性で、ゆでると湯に流れ出ます。
- 皮ごとローストすると 硝酸塩の損失が少なく甘みも増します。
- 運動の2〜3時間前にとる のが研究で使われた方法です。
- 殺菌系のマウスウォッシュを使うと効果が消えます。 硝酸塩を変換する舌の細菌が死ぬためです。
- 葉(ビーツグリーン)も食べられます。ほうれん草のようにゆでて使いましょう。
評価の読み方
効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。
- 栄養データ
- 食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
- 強い根拠
- 複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
- 中程度の根拠
- ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
- 初期の研究
- 細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
- 確認されていない
- よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。
注意したいこと
- 摂取後に尿や便が赤くなる ビーツ尿 はよくあることです。無害ですが初めてだと驚きます。
- シュウ酸 が多く、シュウ酸カルシウム結石の既往がある方は量を制限してください。
- 糖を含むため、ジュースでは血糖が速く上がることがあります。
- すでに降圧薬を服用中の方は、低血圧が出ないか確認してください。
お悩み別の根拠
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出典
栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。
- 1The Nitrate-Independent Blood Pressure-Lowering Effect of Beetroot Juice: A Systematic Review and Meta-Analysisメタ分析Bahadoran Z, et al. Adv Nutr 2017PMID 29141968
- 2Effect of food sources of nitrate, polyphenols, L-arginine and L-citrulline on endurance exercise performance: a systematic review and meta-analysisメタ分析d'Unienville NMA, et al. J Int Soc Sports Nutr 2021PMID 34965876
- 3USDA FoodData Central食品成分データベース
- 4NIH Office of Dietary Supplements保健機関
- 5PubMed学術文献



