牡蠣が「海のミルク」と呼ばれるのは、たんぱく質のためだけではありません。亜鉛 の含有量が他の食品とは比べものにならないのです。
100gに16.6mg。牛肉が4〜5mg、かぼちゃの種が7mg程度であることを思えば桁が違います。亜鉛は免疫細胞の働き、傷の治癒、味覚、そして男性の生殖機能に直接関わります。
主な効果
亜鉛が免疫と傷の治癒に必要
亜鉛はT細胞の成熟と機能に不可欠で、欠乏すると感染に弱くなります。風邪の初期に亜鉛を補うと症状の期間が短縮したという研究も、この役割が背景にあります。
男性の生殖機能との関連は実際にある
「牡蠣は精力に良い」という通念には成分上の根拠があります。亜鉛は精子の産生とテストステロン代謝に関わり、欠乏状態ではこれらが低下します。ただし足りている人に追加効果があるという意味ではありません。
ビタミンB12が圧倒的に多い
100gで1日必要量の6倍以上。B12は赤血球の生成と神経機能に必要で植物性食品にはほとんど含まれないため、欠乏リスクのある人には価値が大きい食材です。
鉄がヘム鉄の形で含まれる
100gに5.1mg、しかも吸収率の高いヘム鉄です。植物性の鉄と違い、シュウ酸やフィチン酸の妨げを受けにくくなります。
上手な食べ方
- 生食するなら必ず生食用表示のあるもの を選んでください。加熱用とは管理基準が異なります。
- レモンを絞る習慣 は、ビタミンCが鉄の吸収を助けるという点でも理にかなっています。
- 火を通せば ノロウイルスのリスクはなくなります。中心部までしっかり加熱を。
- 旬は冬 です。産卵期の夏の牡蠣は味も安全性も落ちます。
- 亜鉛は1日40mgを超えないほうがよいので、牡蠣をたくさん食べた日は亜鉛サプリを避けましょう。
注意したいこと
- ノロウイルスとビブリオ 感染の主要な経路です。免疫が低下している方、妊娠中の方、肝疾患のある方は生牡蠣を避けてください。
- 亜鉛の過剰は銅欠乏 を招くことがあります。長期の大量摂取は避けましょう。
- 痛風 がある場合はプリン体の量を考慮してください。
- 甲殻類・軟体類アレルギーがある場合は避けてください。
- 産地の重金属汚染の有無を確認するとよいでしょう。
栄養成分
可食部100gあたりのおおよその値です。
- エネルギー
- 68 kcal
- たんぱく質
- 7.1 g
- 脂質
- 2.5 g
- 炭水化物
- 3.9 g
- 亜鉛
- 16.6 mg
- ビタミンB12
- 16 µg
- 鉄
- 5.1 mg
- セレン
- 63 µg
- 銅
- 1.6 mg
主な栄養素
- 亜鉛
- ビタミンB12
- 鉄
- セレン
- 銅