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どんな食材か
さけは川で生まれて海に下って育ち、産卵のときに生まれた川へ戻る魚です。今市場に出ているさけの多くは、ノルウェーやチリで育てられた養殖の大西洋さけです。身が橙色なのは餌から取り込んだアスタキサンチンという色素によるもので、養殖では飼料にこの色素を加えます。脂が多いため焼いても乾きにくく、生でも食べられます。養殖と天然では脂の量も脂肪酸の構成も違います。
学名 Salmo salar
オメガ3脂肪酸のうち、体が実際に使うのは EPAとDHA です。ナッツやえごま油に含まれるALAもオメガ3ですが、体内でEPA・DHAに変換される割合は数パーセントにすぎません。
サーモンがよく勧められる理由はここにあります。変換の壁を通らずEPAとDHAを直接供給し、しかも食品では満たしにくい ビタミンD まで含む食材は、そう多くありません。
主な効果
- 中程度の根拠
中性脂肪をはっきり下げる
無作為研究86件(162,796人)を検討したコクランレビューでは、オメガ3の摂取を増やすと 中性脂肪が約15%下がりました(根拠の確実性は高い)。 ただし同レビューの残りの結論は冷静です — 総死亡率と心血管イベントには事実上差がなく、冠動脈イベントはわずかに減ったものの、1人が利益を得るには167人が摂取する必要がある水準でした。著者らは 根拠の大半がサプリメント試験から来ており、「魚を食べること」の効果についての根拠はほとんどない と記しています。[1]
- 栄養データ
日光がなくてもビタミンDを補える
サーモン100gには約11µg(440IU)のビタミンDが含まれます。意味のある量を含む食品はごくわずかなので、屋内で過ごす時間が長い方や日照の少ない冬には特に価値があります。
- 栄養データ
筋肉を保つたんぱく質を供給する
100gあたり20g以上の良質なたんぱく質を含み、消化吸収率も高い食材です。オメガ3が筋たんぱく質の合成反応を助けるという研究もあり、高齢者の筋肉量維持を目指す食事によく登場します。
- 栄養データ
脳と目を構成する材料になる
DHAは脳の灰白質と網膜を構成する主要な脂肪です。妊娠・授乳期のDHA摂取が乳児の視覚・認知の発達と関連するという根拠があり、水銀の少ない魚は妊娠中もむしろ推奨されます。
上手な食べ方
- 週2回、1回100〜150g が多くの指針の示す量です。
- 高温で長く加熱しない。 オメガ3は熱と酸素に弱い脂肪です。強火で焼き続けるより、中火、180℃のオーブン、または低温のポーチングが向いています。
- 脂は皮の近くに集まっています。 皮をパリッと焼いて一緒に食べると、オメガ3の損失が減ります。
- 缶詰のサーモンも良い選択です。 骨ごと入っているのでカルシウムも取れ、価格の負担も軽くなります。
- レモンやハーブと一緒に調理すると、脂肪の酸化を遅らせる助けになります。
評価の読み方
効果ごとに、ヒトを対象とした研究がどこまで裏づけているかを4段階で示します。同じ食材でも項目によって評価は変わります。
- 栄養データ
- 食品成分表や保健機関の資料で確認できる事実です。臨床研究で検証する効能とは性格が異なります。
- 強い根拠
- 複数のランダム化比較試験やメタ分析で一貫して確認されています。
- 中程度の根拠
- ヒト研究はありますが、効果が小さいか結果が割れています。
- 初期の研究
- 細胞・動物研究、または小規模な予備研究の段階です。
- 確認されていない
- よく言われますが、ヒトを対象とした研究では確認されていません。
注意したいこと
- サーモンは水銀が少ない魚ですが、妊娠中は 週2〜3回まで に調整するのが一般的な目安です。
- 抗凝固薬 を服用中なら、高用量のオメガ3サプリとの併用は相談が必要です(魚を食べること自体はたいてい問題ありません)。
- スモークサーモンは塩分が高く、製造工程の性質上、妊娠中の方や免疫が低下している方には勧められません。
- 魚アレルギーがある場合は避けてください。
- 養殖と天然では脂肪酸の組成がやや異なりますが、どちらもEPA・DHAの良い供給源です。
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出典
栄養の数値と健康に関する記述が依拠しているデータベースと保健機関です。



