オメガ3脂肪酸のうち、体が実際に使うのは EPAとDHA です。ナッツやえごま油に含まれるALAもオメガ3ですが、体内でEPA・DHAに変換される割合は数パーセントにすぎません。
サーモンがよく勧められる理由はここにあります。変換の壁を通らずEPAとDHAを直接供給し、しかも食品では満たしにくい ビタミンD まで含む食材は、そう多くありません。
主な効果
- 1
中性脂肪を下げ、心血管リスクを減らす
EPAとDHAは血中の中性脂肪をはっきりと下げます。週2回以上脂ののった魚を食べる人で心血管疾患リスクが低かったという観察研究が数多くあり、主要な循環器学会が週2回の魚を勧める根拠になっています。
- 2
日光がなくてもビタミンDを補える
サーモン100gには約11µg(440IU)のビタミンDが含まれます。意味のある量を含む食品はごくわずかなので、屋内で過ごす時間が長い方や日照の少ない冬には特に価値があります。
- 3
筋肉を保つたんぱく質を供給する
100gあたり20g以上の良質なたんぱく質を含み、消化吸収率も高い食材です。オメガ3が筋たんぱく質の合成反応を助けるという研究もあり、高齢者の筋肉量維持を目指す食事によく登場します。
- 4
脳と目を構成する材料になる
DHAは脳の灰白質と網膜を構成する主要な脂肪です。妊娠・授乳期のDHA摂取が乳児の視覚・認知の発達と関連するという根拠があり、水銀の少ない魚は妊娠中もむしろ推奨されます。
上手な食べ方
- 週2回、1回100〜150g が多くの指針の示す量です。
- 高温で長く加熱しない。 オメガ3は熱と酸素に弱い脂肪です。強火で焼き続けるより、中火、180℃のオーブン、または低温のポーチングが向いています。
- 脂は皮の近くに集まっています。 皮をパリッと焼いて一緒に食べると、オメガ3の損失が減ります。
- 缶詰のサーモンも良い選択です。 骨ごと入っているのでカルシウムも取れ、価格の負担も軽くなります。
- レモンやハーブと一緒に調理すると、脂肪の酸化を遅らせる助けになります。
注意したいこと
- サーモンは水銀が少ない魚ですが、妊娠中は 週2〜3回まで に調整するのが一般的な目安です。
- 抗凝固薬 を服用中なら、高用量のオメガ3サプリとの併用は相談が必要です(魚を食べること自体はたいてい問題ありません)。
- スモークサーモンは塩分が高く、製造工程の性質上、妊娠中の方や免疫が低下している方には勧められません。
- 魚アレルギーがある場合は避けてください。
- 養殖と天然では脂肪酸の組成がやや異なりますが、どちらもEPA・DHAの良い供給源です。
栄養成分
可食部100gあたりのおおよその値です。
- エネルギー
- 208 kcal
- たんぱく質
- 20.4 g
- 脂質
- 13.4 g
- オメガ3
- 2.2 g
- ビタミンD
- 11 µg
- ビタミンB12
- 3.2 µg
- セレン
- 24 µg
- カリウム
- 363 mg
主な栄養素
- オメガ3
- たんぱく質
- ビタミンD
- ビタミンB12
- セレン