「鴨は不飽和脂肪だから大丈夫」という話は半分だけ正解です。鴨の脂の脂肪酸組成は、実際に鶏や牛より 一価不飽和脂肪の比率が高い のです。主成分はオレイン酸で、オリーブオイルと同じ系統になります。
しかし組成と総量は別の問題です。皮つきの鴨肉は脂質が100gあたり30g近くになります。「どんな脂か」と同じくらい「どれだけ食べるか」が重要です。
主な効果
脂肪酸の組成が他の肉より有利
鴨の脂は一価不飽和脂肪の比率が高く、飽和脂肪の比率が相対的に低くなっています。同じ量の脂であれば、牛や豚の脂より血中脂質への影響が穏やかな方向に働きます。
鉄が鶏肉より多い
100gに2.7mgで、鶏むね肉(0.7mg)の4倍近くあります。ヘム鉄なので吸収率も高めです。鴨の身が赤いのもこのためです。
完全たんぱく質を供給する
100gに23.5g。必須アミノ酸の構成がバランスよく、セレンやナイアシンも併せて含みます。
ビタミンB群が豊富
ナイアシン(B3)が100gに5.1mg。エネルギー代謝と皮膚・神経の機能維持に関わります。
上手な食べ方
- 皮を取り除くと脂質が3分の1以下になります。 最も効果の大きい一手です。
- 燻製より焼きや水炊き が向きます。燻製の過程で多環芳香族炭化水素が生じることがあります。
- 焼くときは出た脂を捨てましょう。 鴨は調理中に多くの脂が出ます。
- にらやセリと合わせる食べ方 は、食物繊維とカリウムを補ってくれます。
- 鴨の脂は発煙点が高く炒め物に向きますが、脂であることに変わりはありません。
注意したいこと
- 皮ごと食べるとカロリーと飽和脂肪が大きく上がります。 「不飽和脂肪だから大丈夫」という話の前提は皮を外すことです。
- 燻製鴨は塩分が高く、加工肉に該当する製品もあります。表示を確認してください。
- 痛風 がある場合はプリン体の量を考慮してください。
- 加熱不足の家禽はサルモネラやカンピロバクターのリスクがあります。中心まで火を通してください。
- 腎疾患でたんぱく質制限中なら、摂取量は主治医と決めてください。
栄養成分
可食部100gあたりのおおよその値です。
- エネルギー
- 201 kcal
- たんぱく質
- 23.5 g
- 脂質
- 11.2 g
- 鉄
- 2.7 mg
- セレン
- 22 µg
- 亜鉛
- 1.9 mg
- ビタミンB3
- 5.1 mg
- ビタミンB12
- 0.4 µg
主な栄養素
- たんぱく質
- 鉄
- セレン
- ビタミンB3
- 亜鉛