ターメリック粉末のうち クルクミン は約2〜5%にすぎません。関節の痛みや炎症指標の改善を報告する研究で使われる量は、たいてい1日500〜1,500mgのクルクミン。粉末に換算すると数十グラムになります。カレー一皿では到底届きません。
さらにクルクミンは水にほとんど溶けず、肝臓で速やかに代謝されます。ターメリックの効果を語るなら、吸収の話を避けて通れないのです。
主な効果
- 1
関節の痛みをやわらげる
変形性膝関節症を対象とした複数のランダム化試験で、クルクミン抽出物はプラセボより痛みと機能のスコアを改善し、一部ではイブプロフェンと同程度の結果を示しました。ターメリック研究の中で最も一貫した領域です。
- 2
炎症の指標を下げる
CRPやIL-6といった炎症マーカーが、クルクミン摂取後に低下したという報告が複数あります。メタボリックシンドロームなど慢性的な炎症状態で特にはっきりし、健康な人では変化が小さめでした。
- 3
消化不良の症状をやわらげる
機能性ディスペプシアにおいて、ターメリックがプラセボより症状スコアを下げたという研究があります。胆汁の分泌を促す作用と関係していると考えられています。
- 4
抗酸化の守りを助ける
クルクミンはフリーラジカルを直接打ち消すだけでなく、体が自前でつくる抗酸化酵素の活性を高める方向に働きます。実際にはこちらの経路のほうが重要だと考えられています。
上手な食べ方
- 黒こしょうを一緒に。 ピペリンがクルクミンの生体利用率を大きく高めます。小さじ1に対してひとつまみで十分です。
- 油脂と組み合わせて。 クルクミンは脂溶性です。ココナッツオイル、オリーブオイル、ミルクに溶かすゴールデンラテはこの原理を使っています。
- 加熱は短く。 油で軽く香りを立てる程度がよく、長く煮ると損失が出ます。
- 料理用なら 1日小さじ1〜2(3〜6g) が現実的です。それ以上はサプリの領域で、用量と純度の確認が必要になります。
- 生のターメリックはしょうがのようにすりおろして使えます。手やまな板が染まるのでご注意を。
注意したいこと
- 胆石や胆管の閉塞 がある場合は、胆汁分泌を刺激するため避けてください。
- 抗凝固薬 との併用で出血リスクが上がる可能性があります。
- 高用量サプリでまれに 肝酵素の上昇 が報告されています。肝疾患がある方は事前にご相談ください。
- クルクミンは 鉄の吸収を妨げる ことがあり、鉄欠乏性貧血がある場合は注意が必要です。
- 妊娠中、料理に使う程度は問題ありませんが、治療用量のサプリは推奨されません。
栄養成分
可食部100gあたりのおおよその値です。
- エネルギー
- 312 kcal
- 炭水化物
- 67.1 g
- 食物繊維
- 22.7 g
- たんぱく質
- 9.7 g
- 脂質
- 3.3 g
- カリウム
- 2,080 mg
- 鉄
- 55 mg
- マンガン
- 19.8 mg
主な栄養素
- クルクミン
- 鉄
- マンガン
- カリウム
- 食物繊維